レンタルサーバを音楽ストリーミングサーバとして活用する
Amazon, Apple, Spotify, AWA etc. で様々な音楽ストリーミングサービスが提供されていますが、音楽ファイルが最終的に手元に残らない、好きな楽曲が配信されていない等の心配をされている方も多いと思います。
これを解決する手っ取り早い方法は、自前でストリーミングサーバを用意することです。
自宅サーバという手もありますが、今回紹介するのは、レンタルサーバを音楽ストリーミングサーバとして活用しようというものです。
経緯
従来から VPS を借りてストリーミングサーバにするという方法はありました。しかし、専用サーバということもありスペックの割に費用がかかり、何百 GB といった音楽ファイルを扱うとなると 多額の課金が必要 という問題があります。
一方、レンタルサーバのストレージを利用して音楽をストリーミング再生する方法もありましたが、こちらは 通信容量に制限がある という問題がありました。mp3, AAC の音質で十分であれば問題ないですが、flac やそれ以上のハイレゾ音源をストリーミングしたい場合はあっという間に帯域が足りなくなります。
今回、メジャーな多くのレンタルサーバにおいて、通信容量が無制限 となるスペックアップが行われ、今後このようなスペックが標準的になるであろう見込みでしたため、音楽ストリーミングサーバとして活用してみました。
使用環境
使用したレンタルサーバは以下の通りです。
・ レンタルサーバ : ColorfulBox Box2 プラン
項目 | 内容 |
vCPU | 6 Cores |
ディスク容量 | 300 GB (SSD) |
メモリ | 8 GB |
通信容量 | 無制限 |
音楽ストリーミングサーバの設定
肝心の音楽ストリーミングには、NextCloud の音楽アプリを使用しました。

NextCloud をインストールしたら、ログインの後に画面の右上から「Apps」を選び、Music アプリをインストールします。

Multimedia 選択後、Music アプリを選んでインストールします。すると、③ の位置に音符のアイコンが表示されます。これでインストール完了です。

ストリーミングアプリの設定
NextCloud の音楽ファイルのストリーミングには、Ampache もしくは Subsonic を使用します。
Music アプリの「Settings」の下の方へスクロールすると、Ampache and Subsonic の項目があり、ここに記載の URL をストリーミングアプリへ入力します。

ストリーミングアプリには、Substreamer を使用しました。
このアプリは Subsonic に対応しているため、上記の Subsonic 側の URL を入力します。

これで NextCloud へアップロードした音楽ファイルがストリーミングできるはずです。
負荷テスト
Web サーバと同時に動作させ、サーバ負荷として問題がないか確認しました。

ハイレゾの flac ファイル (24 bit / 96 kHz) を 5 秒おきに再生する負荷の高い条件ですが、I/O や CPU は余裕そうです。メモリ使用量 (Physical Memory Usage) が 1 GB 程度まで増加していますが、8 GB あるのでこのプランではまだまだ余裕がありそうです。
当サイトはアクセス数が少ないため問題ないですが、もともと負荷の高い状態の場合、メモリあたりが問題になるかもしれません。
まとめ
筆者はもともと Google Play Music を使用していたのですが、Youtube Music へ移行となった際に非常に不便になったこともあり、代替先を探していました。レンタルサーバを使うことで、利便性はほとんど失うことなく (タグ管理がやや面倒) ハイレゾを含めた flac ファイルの再生が可能となりました。ColorfulBox なら自動バックアップもあるため、レンタルサーバ自体をバックアップとして使用することもできる点も良いですね。
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